いたしかたなしでは済まされない!
コンビニオーナーがいつも困っているものが、人とお金の問題です。
このコーナーでは、「コンビニオーナーのお金」について、数回にわたり、話題を提起して行きたいと思います。
【第1回】個人のお財布と会社のお財布
最近は複数店の展開をするケースも増えてきたので会社にする方もいらっしゃるようですが、コンビニオーナーは大半が個人事業主だと思われます。
その場合、「損益上の利益と、オーナーの収入を混同すること」は決してしてはいけない事です。これは、単に「個人と会社のお金の区別をつけなさい」という、一般的なお話ではなく、コンビニ運営にとっては本当に気をつけるべき事と言っても過言ではないのです。
オーナーが、しっかりと生活できる利益を得ていて、さらに会社も最低限の利益を払える状態であれば、単純に口座を分けるなど、工夫して区別しましょうで済みます。しかし、生活が苦しく「公私混同もいたしかたなし」という状況に陥ってしまっているオーナーも少なくないのです。
そうなってしまうと、さらにお金の所在が分かりにくくなり、資金繰りに影響が出てしまう事もあるのです。
例えば…
●生活費が足りず(私)店舗からの借り入れ(公)が増えた
●店舗のキャッシュが乏しい(公)ので、オーナーが毎月貸し付け(私)ている
→そんな事を続けていると無駄な税金を支払うことになってしまいます!
●子供の学費に回す(私)ために、事業資金(公)を借りて賄った
●店舗の赤字が続いている(公)ので、カードローン(私)で賄った
→こんな公私混同が招く事態とは…
会社が資金繰りに困ったときに銀行から借りられなくなってしまう…
最悪なのは閉鎖するときにはオーナーの手元に借金しか残らない!
大変ですね。しかし、こんな事は珍しくはないのです。
では、どうすればいいのでしょう。
この問題を回避するポイントとして、
①「生活費が苦しくなったら、オーナー個人が対応する」
②「店舗の赤字は店舗でなんとかする」
簡単なようですが、とても難しい問題です。
前述しましたが、「資金がある」時は単純です。しかし「資金がない」ととても困難になるのです。
大変な時代ですが、ここを整理できるかできないかで、事業の存続は勿論、オーナーをはじめとする様々な方のライフプランに関わってくる事なので、しっかり対策する必要があります。